ゲイオーエルインフィニティー

都内で会社員(OL)として働く30代ゲイの日常をつづります。

朝帰りもため息

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先日のデートの話─。

 

その日は昼から出かけて、

お酒を飲んだ。


早い時間から飲むってほんとに最高。

しかも外で飲んだからなおさら気持ちいい。


そして夜は久しぶりに2丁目へ。


何軒か彼のよく行くお店をハシゴしたんだけど、昼から飲んでるからお互いふらふら。

 

かなり酔っ払ってるんだけど、

それでもなんとなくわかってしまうことがある。

 


脈が─ない─。

 


感じが悪いからとかじゃない。むしろすごく良い。優しい。

でも脈はない。


今まで何度も経験したこの感覚。

普段は地震に気づかないくらい鈍感なのに、細かな仕草や表情、雰囲気から感じとってしまう。


とても悲しいけど、ひーんって泣くほどでもない。

 

 

「あーあ」

 


これが1番近い感じかなぁ。

諦めのような、ため息のような。

 

 

最終的に彼の家に泊まったんだけど、

翌日用事があったので、

携帯のアラームで朝早く自分を起こした。


彼はアラームに動じず、ぐっすり眠っていて、彼の飼っている猫がそばに座ってた。


手を伸ばして撫でてみたら、気持ち良さそうにしている。 

─ように見えたんだけど、突然シャッ!!って引っかかれてしまった。

少しずつ指に血がにじんでくる。


痛─。

猫の爪ってするどいんだなぁ。


静かに服を着て、何も言わずに去るのもアレだから、「じゃあ行きますね」って彼に言ったら、顔をちょっと上げて「あ。うん、また飲もうねー。」って。

 

それだけかぁ。

まぁ半分寝てるしね。


静かに玄関のドアを閉めて、マンションのエレベーターをくだり、外に出る。


どこだよここ…。

どうやって帰ればいいんだよ…。


グーグルマップを携帯で開きながら、

とぼとぼ歩き出す。

猫にひっかかれた指が、ずきずき痛い。

 

あーあ。


お腹すいたなぁ。

帰ったらちょっとだけ寝直そう。